病院以外の職場で働きたい看護師は、産業看護師になるという方法もあります。産業看護師とは、一般企業に勤務して働く看護師のことで、主に社員の健康相談や体調不良時のケアを担当します。また、社内の衛生管理を任されることもありますが、会社の勤務体系に沿って働くので、夜勤がないのが魅力です。
それから、看護スキルを活かしたい場合は、治験コーディネーターという職種もおすすめです。治験コーディネーターは、新たな医薬品開発に関わる仕事で、製薬会社や治験を実施する機関に所属して、治験を実施するための準備や被験者の健康管理を行います。この仕事は、医療機関のスタッフと接することが多いため、コミュニケーション能力が重要な鍵になるでしょう。
ちなみに、常勤での勤務は難しいものの、看護師の仕事の中には、イベントナースやツアーナースというものもあります。イベントナースは、テーマパークやコンサート会場の医務室に待機する看護師のことで、主な仕事内容は、具合が悪くなったお客やスタッフの看護です。イベントナースは、点滴や採血などをする機会はそうありませんが、思いがけない事故が起こった場合は、救急の現場に対応しなければならないので、ある程度の看護経験が求められます。
また、ツアーナースは、旅行会社の団体ツアーに添乗する仕事で、ときには海外に行くこともあるので、英語力があったほうがいいでしょう。これらの仕事は、どちらも不定期の仕事が多いので、アルバイトやパートなどの非正規雇用がほとんどです。